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線形光学素子における量子複雑性の実験的検証に関して

Nature Photonics 8, 8 doi: 10.1038/nphoton.2014.152

量子コンピューターを使えば、古典的コンピューターでは永久に解けない問題が解けるようになる見込みがある。量子コンピューター第1号は、固有の物理的能力に合った特別な問題に取り組むことになりそうだ。量子力学的に干渉する多くのボース粒子からなる確率分布のサンプリングは、古典的コンピューターでは手に負えないが、線形光学素子で光子を用いて解くことができると推測される。しかし、この種の問題は複雑なので、その解は数学的に検証できない。従って、演算の成功を立証するタスクは、十分納得のいく状況証拠や実験的証拠を収集するタスクになる。今回我々は、光集積回路において3光子、4光子、5光子について実施するこの種の計算に関して、最高で50,000次元のヒルベルト空間上で、正確な演算を実験的に立証するスケーラブルな方法を開発している。我々の広範な方法は、量子アルゴリズムの形式的な検証方法が非常に面倒か未知である全ての量子計算アーキテクチャーに有用である。

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