Article

コヒーレンス時間が1 sより長い極端紫外線

Nature Photonics 8, 7 doi: 10.1038/nphoton.2014.132

基礎的に興味深い原子系や分子系の多くは、極端紫外線(XUV)に共振周波数がある。この領域では、レーザー技術には限界があり、従来の放射光源には長時間の位相コヒーレンスがない。最近、XUV周波数コム技術が飛躍的に進歩したため、メガヘルツレベルのこれまでにない分解能の分光法が実証されたが、将来の精密測定用途には、さらに高い分解能が望まれている。我々は、2つのXUVコム光源間のヘテロダインビートの特性を評価して、サブヘルツのスペクトル分解能が可能であることを実証した。これは、最高20 eVの光子エネルギーにおいて、1 sを超えるコヒーレンス時間に相当し、これまで報告されている値より6桁以上長い。今回の成果によって、可視光の性能に匹敵する極めて位相安定なXUV放射を生成する能力が確立された。さらに、高調波発生によって生じるXUV光の位相を直接サンプリングして、アト秒の強光子場物理の精密測定が実証された。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度