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光子をN個ずつの集団として放出するエミッター

Nature Photonics 8, 7 doi: 10.1038/nphoton.2014.114

光エミッターの出力制御は、レーザーや単一光子源の開発などの画期的成果と並ぶ、フォトニクスにおける基本的な課題の1つである。量子光学の応用範囲は広がり続けているため、光エミッターの出力制御は、利用可能な量子光学光源を多様化するのにますます重要になっている。今回我々は、共振器量子電磁力学によって、エネルギーをN個(Nは整数)ずつの光子の集団(塊)として放出するエミッターを実現する方法を提案する。100%に近い2光子発光と、90%の3光子発光は、最先端の共振器量子電磁力学系で達成可能な範囲内にあることを示す。系のパラメーターによってこうした発光を調節すれば、レーザーやN光子銃としてこのデバイスがふるまうようにできる。今回我々は、そうしたエミッターを特徴づける理論的数学形式と、量子光学の基礎的な相関関数の拡張となる光子集団の統計を開発した。こうしたエミッターは、量子情報処理や医療分野で役立つであろう。

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