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真空ホーラムにおける光子–光子コライダー

Nature Photonics 8, 6 doi: 10.1038/nphoton.2014.95

光から物質を創り出せることは、量子電磁力学の予測の中で最も印象的なものの1つである。これまで、レーザービームによる超相対論的電子ビームの散乱、高強度レーザー–プラズマ相互作用、レーザー駆動固体標的散乱において、この実験的痕跡が報告された。しかし、そうした手法は全て有質量粒子が関与している。純粋な光が物質に変換される最も単純な機構であるBreit–Wheeler対生成(γγ′ →e+e)は、これまで実験室で観測されたことがない。今回我々は、レーザー加熱されたホーラムの高温放射場にガンマ線ビームを打ち込む新しい種類の光子–光子コライダーの設計を提示する。実験パラメーターを現世代の施設に合わせると、この方式によってシングルショットで105程度のBreit–Wheeler対を生成できることが、モンテカルロシミュレーションで示唆されている。この方式を用いれば、純粋な光子–光子コライダーが初めて実現すると考えられ、新しいタイプの高エネルギー物理学実験が登場することになるだろう。

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