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鉛フリー固体有機無機ハロゲン化物ペロブスカイト型太陽電池

Nature Photonics 8, 6 doi: 10.1038/nphoton.2014.82

集光層としてヨウ化スズメチルアンモニウム(CH3NH3SnI3)ペロブスカイト型半導体を用いた溶液プロセスによる鉛フリー固体光起電力デバイスについて報告する。CH3NH3SnI3ペロブスカイト型材料は、有機正孔輸送層スピロOMeTADを用いたデバイスに組み込むことができ、光学バンドギャップが1.3 eVであるため、950 nmに吸収端を示す。この波長は、標準的なCH3NH3PbI3ペロブスカイト型材料(1.55 eV)と比較して、大きく赤方に偏移している。今回、化学的置換を行いCH3NH3SnI3–xBrx固溶体の状態にすることによって、バンドギャップの操作を行った。この方法でバンドギャップを制御して調節することにより、可視スペクトルの大部分をカバーできるため、完全な模擬太陽光の下で初期電力変換効率5.73%の鉛フリー太陽電池が実現できる。今後、最適化を行い、内部電子ダイナミクスや対応する界面操作に関する基本的理解を深めることによって、さらなる効率の向上が予想される。今回報告したCH3NH3SnI3–xBrxペロブスカイト型太陽電池は、安価で環境に優しい固体太陽電池の実現に向けての一歩である。

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