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数フェムト秒自由電子レーザーX線パルスの時間構造を時間領域で直接測定する

Nature Photonics 8, 12 doi: 10.1038/nphoton.2014.278

短波長自由電子レーザーは、現在では、極めて重要で比類のない超高輝度コヒーレントX線放射源として十分確立されている。この強力なX線パルスの主要な特徴の1つは、持続時間が数フェムト秒と予想されていることである。これまで、数フェムト秒領域における時間構造や、超短パルスの持続時間でさえも、直接決定する測定には成功していない。今回我々は、線形加速器コヒーレント光源(Linac Coherent Light Source)において、いわゆるストリーキング分光法を利用することによって、サブフェムト秒分解能でX線パルスの時間特性評価を行う非侵襲的方式を実証している。この方式は、光子エネルギーと無関係であり、機械パラメーターから分離され、X線パルス持続時間の上限が得られる。我々が測定した現在得られる最も短いX線パルスの持続時間は、平均で4.4 fs未満であった。パルスのサブ構造を解析したところ、個々の高強度スパイクからなる自由電子レーザーパルスのごく一部が約数百アト秒であることが示された。

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