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高次の単一光子W状態のオンチップ生成

Nature Photonics 8, 10 doi: 10.1038/nphoton.2014.204

量子的な重ね合わせは、1個の粒子の量子力学的性質であり、この性質のため、1個の粒子は、複数の可能な量子状態に同時に存在する。理想的には、量子状態を定める自由度がスピンや振動数や空間的自由度など何であれ、この量子状態の許容される共存を用いて、その物理系の情報容量を完全に利用できる。量子光学では、単一光子が光の量子であり、そのコヒーレンス特性によって、多数のチャンネル間のもつれた重ね合わせを作ることが可能になるため、光子は量子情報処理スキームの実現に好都合である。特に、単一光子W状態(光子が多数のモードにわたって一様な分布を示す状態)は、多体(マルチパータイト)最大もつれ量子状態の一種であり、散逸に対して極めてロバストである。今回我々は、最大16の空間モードを含む、単一光子W状態の生成とその検証について報告し、その基になっている多数のモードの重ね合わせを利用して真の乱数のオンチップ生成を行っている。

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