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強い位相安定テラヘルツ過渡信号に位相固定された、非共鳴磁化ダイナミクス

Nature Photonics 7, 9 doi: 10.1038/nphoton.2013.209

フェムト秒レーザーによる磁化ダイナミクスの制御は、さらに高速な磁気スイッチングを実現できる可能性があるため、基礎科学でも産業分野でも関心を集めている。今回我々は、強磁場の単一サイクルテラヘルツ過渡信号と強磁性コバルト薄膜の磁化の、コヒーレントで位相固定された結合を報告する。可視化された磁化ダイナミクスは、時間的なテラヘルツ場振動に追従し、テラヘルツ位相に強く固定され、共鳴励起とエネルギー付与なしに生じる。この磁気応答は、刺激の時間スケールで起こり、ラーモア歳差運動応答よりも2桁高速である。実験結果はランダウ・リフシッツ・ギルバート半経験モデルによって見事に再現され、超高速磁化ダイナミクスへの応用可能性を示すとともに、共伝播テラヘルツ電場の効果はわずかであることも実証している。この強いテラヘルツ場による磁化の位相固定制御という新現象は、新たな超高速データ記憶装置の可能性を示唆している。

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