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量子ドット型もつれ光子エミッターアレイの実現に向けて

Nature Photonics 7, 7 doi: 10.1038/nphoton.2013.128

フォトニック量子情報を現実化するには、多くの尋常でない課題を克服する必要がある。課題の1つは、光学デバイスと検出器の集積化に対する適合性を維持しながら、再現性のある「もつれ」光子発生器の大型アレイを実現することである。半導体量子ドットは、確率的な過程に頼らずに必要に応じて光子を生成できるので、理想的な候補である。にもかかわらず、ほとんどの量子ドット系は、もともと対称性が欠けているため限界があり、良好なドットが実現されるのはチップ当たりでごく少数(一般的に100個中1個以下)である。最近のMohanらの論文撤回によって、サイト制御と高対称性を同時に実現するまさにその可能性に疑問が投げかけられたようである。今回我々は、サイト制御された新種の(111)成長ピラミッド型InGaAs1–δNδ量子ドットを用いることにより、これまでの障害を克服でき、0.721 ± 0.043という高いフィデリティーで、最高15%の偏光もつれ光子エミッター領域を得られることを示す。

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