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ランダムなナノ粒子を使ったサブ波長の集光

Nature Photonics 7, 6 doi: 10.1038/nphoton.2013.95

近接場を制御する方法は、サブ波長光学におけるその役割のため、開発への関心がますます高くなっている。中でもプラズモニクス、超解像光イメージング、リソグラフィーの分野において、新しいアイデアが数多く現れている。しかし、プラズモニックメタマテリアルに生成される近接場は、あらかじめ設計されたそれらの構造に基本的に制限され、超解像光学技術では近接場は直接制御されない。今回我々は、ランダムなナノ粒子からなる混濁媒質に入射する波面を成形して、光近接場の直接制御を実現している。入力の遠方場と出力の散乱された近接場が線形関係にあるため、任意の位置の近接場のコヒーレント制御が可能になる。散乱を制御して近接場を直接制御すれば、サブ波長光学の新しい方法が得られ、バイオフォトニクスやナノフォトニクスへ直接応用できる可能性がある。

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