Article

固体量子ビットと光子の間の量子論理ゲート

Nature Photonics 7, 5 doi: 10.1038/nphoton.2013.48

集積ナノフォトニックデバイスは、固体量子ネットワークや分散量子コンピューター、超低電力オプトエレクトロニクスデバイスの開発に重要な強い光-物質相互作用をもたらす。これらの応用の多くにおいて主要な構成要素となるのは、固体量子ビット(キュービット)の量子状態がフォトニックキュービットの状態を条件付きで制御するフォトニック量子論理ゲートである。こうした量子論理ゲートは、ロバストな量子ネットワークや量子非破壊測定、強い光子-光子相互作用の開発に不可欠である。今回我々は、光学光子と固体キュービットの間の量子論理ゲートを実験的に実現している。固体キュービットはナノ共振器と強く結合した量子ドットからなり、条件付きで光子の偏光をピコ秒の時間スケールで反転するコヒーレントに制御可能なキュービット系として機能し、制御NOTゲートが実現される。今回の結果は、固体量子ネットワークの実現に向けての重要な一歩であり、量子ドット-光子相互作用を超高速の時間スケールでプローブする汎用的手法が得られる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度