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無制限に面積の大きいナノ構造形成のためのフェムト秒パルスによる非線形レーザーリソグラフィー

Nature Photonics 7, 11 doi: 10.1038/nphoton.2013.272

非線形フィードバック機構の相互作用に基づく動的システムは、自然界の至るところに存在する。十分理解されているフォトニクス分野の例として、モード同期や、自己相似性を含む多様なフラクタル光学がある。そのようなシステムは基本的に興味深いだけでなく、適切な制御手段を適用できれば、線形システムで実現が困難な、あるいは不可能ですらある興味深い技術的機能が自然に現れる可能性がある。今回我々は、超高速レーザー誘起金属酸化物ナノ構造体の成長を、正の非局所フィードバックを利用して開始し、負の局所フィードバックを利用して調節する方法を実証する。これにより、平面でない表面やフレキシブルな表面に、これまでにない均一性のナノ構造体が高速かつ安価に得られている。フィードバックの非局所性によって、ナノ構造体を切れ目なくつなげることができ、サブナノメートルの周期均一性で無制限に大きい面積をカバーできるようになる。我々は、二酸化チタンと酸化タングステンナノ構造体の形成を通して、この方法を実証している。しかし、それら以外のさまざまな材料にもこの方法を拡張して適用できる。

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