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チューナブル・テラヘルツ・プラズモニック結晶におけるタム状態と欠陥状態の結合による誘導透過

Nature Photonics 7, 11 doi: 10.1038/nphoton.2013.252

目的に合わせて調節でき、光の精密制御を可能にする2種類の材料として、フォトニック結晶とメタマテリアルが報告されている。プラズモニック結晶は、プラズモニック材料で作製されたフォトニック結晶と考えることができ、繰り返し単位格子によって入射電磁波をブラッグ散乱する。しかし、プラズモニック結晶は、メタマテリアルと同様、サブ波長の単位格子で構成される。今回我々は、二次元電子ガスにおける数周期のテラヘルツ・プラズモニック結晶について調べている。このプラズモニック媒体は、極端なサブ波長(約λ/100)であり、しかも金属電極への電圧印加によって再構成できる。また、タム状態と呼ばれる弱く局在した結晶表面状態が観測されている。我々は、独立に制御され、タム状態と相互作用するプラズモニック欠陥を導入することによって、周波数アジャイルな電磁誘導透過現象を実証している。観測されたプラズモニック結晶バンド端の50% in situチューニングは、グラフェンなどの材料でも実現できるはずであり、赤外でのプラズモニック結晶分散を能動的に制御できる。

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