Letter

エネルギーリサイクルによる広帯域熱輻射から狭帯域熱輻射への変換

Nature Photonics 6, 8 doi: 10.1038/nphoton.2012.146

最低限のエネルギー損失で広帯域熱輻射から狭帯域熱輻射へ変換することは、高効率環境センサーやバイオセンサー、熱光起電力発電システムの開発において重要である。今回我々は、量子井戸サブバンド間遷移を用いて物質吸収を操作するとともに、フォトニック結晶を用いてフォトニックモードを操作して、そのような熱輻射制御を実証している。我々は、我々のデバイスの輻射ピーク強度が、同じ投入電力と温度管理条件の下で黒体サンプルの4倍以上になりうる(黒体参照サンプルよりも温度が上昇するため)ことと、輻射帯域幅が30分の1に、角度広がりが8分の1に狭まることを示す。これらの結果は、熱輻射制御によって節約されたエネルギーをリサイクル・集中して、狭い帯域の輻射のピーク強度を増大できることを示している。

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