Letter

チップ上の強く相関した光子

Nature Photonics 6, 2 doi: 10.1038/nphoton.2011.321

単一光子レベルでの光学非線形性は、将来のフォトニック量子技術にとって重要な要素である。量子情報処理タスクの実行や集積フォトニックデバイス装置における強相関光子の研究に必要な強い光子-光子相互作用を実現する有力な候補は、フォトニック結晶ナノ共振器に埋め込まれた量子ドットである。今回我々は、ピコ秒の時間スケールでの光子間の強い量子相関について報告する。我々は、(i)最低エネルギーポラリトン状態の共鳴励起時に光子アンチバンチングを観測し、最初の共振器光子が次の注入事象を阻止することを立証している。また、(ii)レーザー場と第二のジェインズ-カミングス・マニフォールドのポラリトン固有状態が二光子共鳴にある時に光子バンチングを観測し、この色の2つの光子の方がほかの場合よりも一緒に共振器に注入される可能性が高いことを実証している。これらの結果は共に、これまでに例のない強い単一光子非線形性を実証しており、量子光学ジョセフソン干渉計や単一光子トランジスターの実現に向けて道を開くものである。

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