Letter

傾斜再結合層を利用したタンデム型コロイド量子ドット太陽電池

Nature Photonics 5, 8 doi: 10.1038/nphoton.2011.123

コロイド量子ドット(CQD)の大きさを変えて電子バンドギャップを調節することによって、CQD系の光検出器や光起電力デバイスのスペクトル応答の調節が可能になる。大きさが異なり、したがってバンドギャップが異なるCQDを組み合わせて作製した多接合太陽電池は、広い太陽スペクトルからより多くのエネルギーを得る有望な手段となる。今回我々は、単一のCQD材料PbSのサイズ効果による調節を利用した初のCQDタンデム型太陽電池について報告する。我々は、傾斜再結合層を用いてボトムセルのホール吸引性電極からトップセルの電子吸引性電極まで仕事関数を段階的に変化させ、電子電流とホール電流が整合し、合流して再結合することを可能にしている。我々のタンデム型太陽電池の開回路電圧は、構成要素である2つの単一接合デバイスの合計に等しい1.06 Vであり、太陽光電力変換効率は最高4.2%である。

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