Letter

誘電体の複屈折を制御する

Nature Photonics 5, 6 doi: 10.1038/nphoton.2011.53

複屈折は、そもそもその言葉自体の本質からして、光線が2つに分けられることを指している。天然の複屈折材料においては、この光の分離は美しい現象であり、二重像が認められる原因となる。光メタマテリアルにおいては、複屈折は、誘電体で動作するよう変換光学で設計されたデバイスにもたらされる不要な副次的影響であることが多い。通常は一方の偏光が誘電体で利用され、もう一方の偏光は犠牲になる。今回我々は、変換光学を超える手法を用いて、この状況が必ずしも当てはまらず、誘電体において有用な機能を果たすよう両方の偏光を制御することができ、あらゆる入射角について光線が異なる軌跡をたどってデバイスを通り、まるで複屈折が全く存在しなかったかのようにそれらの光線が共に現れることを示す。Maxwellの魚眼レンズとLuneburgレンズの組み合わせ(有用な機能を果たすうえに現行の作製材料で実現できる)を含む複数の例を示す。

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