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最短40 nmまでのVUV領域における高分解能広帯域フーリエ変換吸収分光法

Nature Photonics 5, 3 doi: 10.1038/nphoton.2010.314

真空紫外(VUV)高分解能吸収分光法は気相の原子や分子の電子構造を調べる類のないツールである。今日まで、これはレーザーやシンクロトロン放射を利用した回折格子分光計を使って行われてきたが、これら手法のいずれも高分解能、波長精度、幅広い波長可変性を同時に得られない。これら3つの重要な特徴をあわせ持つ唯一の手法はフーリエ変換分光法であるが、これはビームスプリッターがないため、中間紫外域まで(最短140 nmまで)に限定されている。本論文では、波面分割走査干渉計に基づく新しい装置をVUV領域へ初めて適用した結果を紹介する。この装置はシンクロトロンSOLEILのDESIRSビームラインと連結され、幅広い波長領域(おおむね7%、250~40 nmの範囲で調整可能)、約1 × 106の分解能、1 × 10−7の外因性絶対波長精度、高いSN比をカバーする。

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