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ギガヘルツ音響フォノンを用いたフォトニック結晶ナノ共振器の動的変調

Nature Photonics 5, 10 doi: 10.1038/nphoton.2011.208

フォトニック結晶膜によって、フォトニック量子回路のオンチップ実装向け汎用的平面プラットフォームが得られる。重要な量子素子として、ナノ共振器と単一量子ドットからなる結合系がある。これは、複雑な量子情報ネットワークの基本的構成要素や、単一光子で制御される共振器量子電磁力学系となる。今のところ、システムのコヒーレンス時間内での制御を実現する高速調節機構は得られていない。今回我々は、他の方法より1けた速い1.7 GHzを超える周波数の表面弾性波によって生じた単色コヒーレント音響フォノンによる動的調節を実証する。我々は、線幅の8倍を超える光学モードの周期的変調を分解し、空間モードプロファイルと高いQ値の両方を維持している。フォトニック結晶膜は光子励起とフォノン励起を閉じ込めて、光周波数と音響周波数を結合するため、我々の手法は、オプトメカニカル結晶のコヒーレント音響制御への道を開くものである。

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