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モノリシックに集積されたソリッドステート・テラヘルツ・トランシーバー

Nature Photonics 4, 8 doi: 10.1038/nphoton.2010.137

<p>微細加工テラヘルツ量子カスケードレーザーの最近の進歩によって、非常に大きいガス管光源や真空管光源でしか実現できなかったコヒーレントな出力・周波数性能が実現されるようになった。テラヘルツ量子カスケードレーザーの重要な利点は、同一チップ上に他の部品と集積できるところにある。このようなテラヘルツ・フォトニック集積回路は、マイクロ波エレクトロニクスと赤外フォトニクスの間のテラヘルツ技術ギャップを埋めるのに役立つであろう。今回我々は、テラヘルツ量子カスケードレーザーとダイオードミキサーをモノリシックに集積して、単純だが一般的に有用なテラヘルツ・フォトニック集積回路であるマイクロエレクトロニック・テラヘルツ・トランシーバーの作成に初めて成功したことを報告する。我々は、このテラヘルツ・フォトニック集積回路が、非常に小型で、半導体製造に対してスケーラブルなロバスト・プラットフォームであるにもかかわらず、別個の部品からなるテラヘルツ・フォトニック系の全基本機能(例えば、コヒーレント搬送波の伝送、外部信号のヘテロダイン受信、周波数ロッキングや同調)を果たすことを示す。</p>

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