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自己修復性ビームを用いた顕微鏡法

Nature Photonics 4, 11 doi: 10.1038/nphoton.2010.204

<p>自己修復性ビームは、過去十年間にわたって多くの科学研究の焦点となってきたが、三次元不均質媒質における伝搬と自己回復挙動については、ほとんど何もわかっていない。散乱やビームの広がりを制御して低減できれば、光学顕微鏡、特に散乱性組織の深部を観察するよう設計された光学顕微鏡の新しい照明の概念が実現可能になるであろう。我々は、2個の大型ガラス球、それより小さい球のクラスター、ヒトの皮膚片を用いて3種類の屈折率不均質性を調べることによって、ビームの自己修復が実際に可能であることを示す。我々は、ベッセルビームが物体での偏向に対して予想外にロバストであることを実証し、これに関連して、自己修復の尺度を定義している。我々は、自己修復性ビームを用いた顕微鏡(MISERB)の試作品を提示し、ホログラフィーで整形された走査ベッセルビームによって、散乱アーチファクトが減少するばかりでなく、画像の質が向上すると同時に高密度媒質における侵入深さが増すことを示す。</p>

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