Letter

光ビームの鏡面反射における角度のずれを観測する

Nature Photonics 3, 6 doi: 10.1038/nphoton.2009.75

<p>鏡に入射する光線の反射の法則(<I>θ</I><SUB>in</SUB> &equals; θ<SUB>out</SUB>)は、紀元前300年ごろユークリッドによって彼の著書「反射光学」のなかで初めて公式化され、それ以来ずっと、幾何光学の大原則となってきた。しかし、最近になって、物理的な光ビームを光線の実現と考えると、反射の法則に小さな角度のずれが起こることが予測された。このずれは、反射率の角度依存性の回折による帰結であり、反射率が100パーセント未満のあらゆる鏡で起こるはずである。今回我々は、ナノメートル分解能の位置検出器を用いて空気-ガラス界面から反射された光ビームの方向を測定することによって、この角度のずれの実験的証拠を報告する。我々の結果は、一般的な表面顕微鏡法や、特にカンチレバーを用いた表面顕微鏡法での角度計測において重要である。これに似た角度のずれは、音波や量子物質波の反射で予想される。</p>

目次へ戻る

プライバシーマーク制度