Letter

単一光子レベルにおける光ファイバーのカー非線形性の観測

Nature Photonics 3, 2 doi: 10.1038/nphoton.2008.292

<p>光ファイバーは、ソリトン伝送、光増幅、全光スイッチング、スーパーコンティニューム発生などの用途において光の操作や発生に重要な媒体であることが証明されている。量子領域では、超低電力全光信号スイッチングや量子情報処理にファイバーが有用であることが分かるかもしれない。今回我々は、光ファイバーにおいて単一光子レベルで光学非線形性を初めて実験的に観測したことを示す。フォトニック結晶ファイバーの大きな非線形性と管理された分散を活用して、平均して1パルスあたり1個以下の光子を含む弱いコヒーレントパルスによって誘導される非常に小さい(<f>1 × 10<SUP>−7</SUP></f>から<f>∼1 × 10<SUP>−8</SUP> <roman>rad</roman></f>)条件付き位相シフトについて報告する。我々は、超高速応答時間と低い誘導損失を伴うカー非線形性の観測結果を考慮に入れて、光ファイバーを用いた量子情報処理の実現可能性について考察する。</p>

目次へ戻る

プライバシーマーク制度