Letter

最高225 Kで動作する磁場アシスト・テラヘルツ量子カスケードレーザー

Nature Photonics 3, 1 doi: 10.1038/nphoton.2008.251

<p>半導体バンドギャップ工学の進歩によって、最近、テラヘルツ量子カスケードレーザーが開発されるようになった。これらの小型オプトエレクトロニック・デバイスは、依然として極低温冷却を要するが、現在1.2~5 THzの周波数範囲で動作する。より高い温度で動作し、より長い波長の光を放出するデバイス(サブテラヘルツ量子カスケードレーザー)の実現へ向けてのさらなる進歩は、間隔の狭い電子サブバンド間(<f>1 <roman>THz</roman> &ap; 4 <roman>meV</roman></f>)で反転分布を維持する必要があるため、難しいものとなっている。今回我々は、共鳴フォノン設計に基づく磁場アシスト量子カスケードレーザーを実証した。適切な電気的バイアスと16 Tを超える強い磁場をかけることによって、単一デバイスからの幅広い周波数範囲(0.68~3.33 THz)にわたるレーザー発光を実現できる。ランダウ準位間の無放射散乱が抑制されるため、このデバイスは、1 THzの磁場アシストレーザー動作を最高で215 Kの温度まで、3 THzのレーザー発振を最高で225 Kまで示す。</p>

目次へ戻る

プライバシーマーク制度