Letter

超並列X線ホログラフィー

Nature Photonics 2, 9 doi: 10.1038/nphoton.2008.154

<p>自由電子レーザー開発の進歩によって、原子運動のタイムスケールでのナノスケールの画像化に現実的な見通しが得られている。X線フーリエ変換ホログラフィーは、このような画像化を行うのに有望ではあるが今までのところ非効率的な方式であると、我々は認識している。我々は、サンプルの隣にURA(uniformly redundant array)を配置することによって、X線フーリエ変換ホログラフィーの効率が3桁以上向上して完全レンズの効率に近付き、振幅コントラスト情報と位相コントラスト情報をもつホログラフィー像が得られることを示す。今回報告する実験では、ナノ加工された物体をシンクロトロン放射源で画像化し、バクテリア細胞を軟X線自由電子レーザー(15 fsシングルパルス照射をホログラフィー像の生成に利用した)で画像化することによって、この概念を実証した。X線レーザーの波長が短波長へと移行するにつれ、物質の過渡状態のより空間分解能の高い超高速ムービーが得られると我々は期待している。</p>

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