Article

プラズモニック・コリメーションによる小発散角半導体レーザー

Nature Photonics 2, 9 doi: 10.1038/nphoton.2008.152

<p>表面プラズモンは、光のサブ波長操作を通して光学デバイスの機能性を高めるというエキサイティングな可能性を提供する。本論文では、表面プラズモンを利用して、端面発光半導体レーザーのビーム整形が可能であり、固有の大きなビームの広がりを大幅に低減できることを示す。モデルシステムとして量子カスケードレーザーを用い、ファセット上に金属のサブ波長スリットと回折格子を形成することによって、レーザー偏光方向のビームの広がりを小さくできることを、我々は示す。2.4°という小さな発散角が得られているが、これは使用した元の波長9.9 µmのレーザーと比較してビームの広がりが約25分の1に減少したことに相当する。ファセットにパターンを形成したにもかかわらず、我々のコリメーテッドレーザーの出力は大きく低下しなかった(室温で約100 mW)。プラズモニック・コリメーションによって、さまざまなレーザーの出力を光ファイバーや導波路に効率よく結合し、自由空間通信、測距、計測学などの用途向けにコリメートする手段が得られる。</p>

目次へ戻る

プライバシーマーク制度