Letter

光アンテナのナノ機械的制御

Nature Photonics 2, 4 doi: 10.1038/nphoton.2008.27

<p>共振光ナノアンテナは、物理学や化学への応用に極めて有望であり、波長よりはるかに小さい空間スケールの集光能力を利用して動作する。我々は本研究において、原子間力顕微鏡ティップを用いた精密なナノ操作によって、金でできた単一のボウタイアンテナを構成する2個の三角形間のギャップ長を機械的に調整した。同時に、そのナノ構造体の光応答を暗視野散乱分光法によって測定した。特異的な単一「アンテナ共振」は見いだされなかった。代わりに、ギャップサイズが数十ナノメートル程度の場合、プラズモンモードが2つのダイポール共振に分割されたが、この現象はアンテナアームの完全3次元形状の影響を受ける。この結果は、ナノメートルスケールの機械的変化によって人工構造体の光学特性を制御する新しいナノオプトメカニカル・デバイスへの道を開くものである。</p>

目次へ戻る

プライバシーマーク制度