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非走査型のモーションレス蛍光3次元ホログラフィック顕微鏡法

Nature Photonics 2, 3 doi: 10.1038/nphoton.2007.300

<p>ホログラフィーは、1つの画像で完全な3次元立体を見ることができるため、魅力的な画像化技術である。しかし、ホログラフィーは3次元蛍光顕微鏡法による画像化の分野ではあまり幅広く適用されていない。それは蛍光がインコヒーレントであり、ホログラムを生成するにはコヒーレントな干渉計システムが必要なためである。干渉計パターンの1つのビームで対物レンズの後側の開口全体を走査して試料の蛍光を励起すれば、このコヒーレンス限界を克服できるが、機械的走査が複雑なため画像取得が遅くなり、この方法は低開口数の対物レンズに限定されている。本論文では、フレネルインコヒーレント相関ホログラフィーを利用したモーションレスの顕微鏡システム(FINCHSCOPE)を初めて実証し、これを使って生体試料の高分解能3次元蛍光像を記録した結果を示す。高開口数の対物レンズ、空間光変調器、CCDカメラ、そしていくつかの簡単なフィルターを使うことにより、FINCHSCOPEによって走査を必要とせずに3次元顕微鏡像を取得できた。</p>

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