In This Issue

カオスを利用する

Nature Photonics 2, 12 doi: 10.1038/JnphotonInThisIssue69924

ランダムビットシーケンスを非常に高いビットレートで生成することは、データ暗号化や様々な数学的計算などの応用に重要となる可能性がある。今回、内田淳史らは、2つのカオス半導体レーザーからの光出力をサンプリングすることにより最高1.7 Gbit s-1の速度でランダム性の統計テストに合格するビットストリームを生成した。研究チームは、カオスダイナミクスによる微小レーザーノイズの増幅によって、ビットシーケンスの非決定論的特性が保証されると語っている。各カオスレーザーが光検出器に接続されており、得られた電子信号が、クロックによって制御される1ビットアナログ-デジタル変換器によってデジタルビットストリームに変換される。各レーザーからのバイナリービットストリームは、次にXOR論理ゲートによって結合され、単一のランダムビットシーケンスが作成される。その他のデジタル処理は不要である。

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