Letter

個々の磁気スプリットリング共振器の絶対消衰断面積

Nature Photonics 2, 10 doi: 10.1038/nphoton.2008.181

<p>電磁波を完全に制御するには、その電気ベクトル成分と磁気ベクトル成分を利用する必要がある。最近、メタマテリアルでこのレベルの制御が実現され、負の屈折率や不可視化クローキングに関して新たな道が開かれた。必要な微小構成要素は、人工の電気双極子と磁気双極子である。つい最近、光周波数で振動する磁気双極子が、人工スプリットリング共振器(本質的にはサブ波長共振の電磁石)の形で利用できるようになった。以前の実験的研究では、電気双極子や磁気双極子のアレイに重点が置かれていた。この分野の今後の発展のために、個々の双極子の特性に関する知見が強く求められている。本論文で我々は、変調技術を利用して単一のスプリットリング共振器の絶対消衰断面積を初めて測定した。絶対消衰断面積は、基本磁気共振において、波長<f><italic>λ</italic> &equals; 1.4 µ<roman>m</roman></f>で<f><italic>λ</italic><SUP>2</SUP></f>の約7分の1になることが明らかになった。これは、微視的計算結果とよく一致している。</p>

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