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超高速レーザーとガスの相互作用におけるテラヘルツ・スーパーコンティニウム発生のコヒーレント制御

Nature Photonics 2, 10 doi: 10.1038/nphoton.2008.153

半導体中、原子ガス中および金属表面における超高速パルスレーザーの基本波と第2高調波の周波数混合によって、大きさと極性がこれら2つの場の相対位相に依存する方向性電流が発生する。この電流はレーザーパルスの持続時間のタイムスケールで生じるので、超高速レーザー(<100 fs)の場合、このプロセスによってテラヘルツ周波数の電磁放射が発生する。このようなテラヘルツ発生は、半導体や空気中で観測されてきたが、テラヘルツ発生のメカニズムは十分解明されておらず、テラヘルツ収率は最適化されていない。今回我々は、ガス中のテラヘルツ発生を最適化するコヒーレント制御方式を実証し、新しい高エネルギー(>5 µJ)超広帯域テラヘルツ放射(∼75 THz)光源とこれに伴う増強された第3高調波を得た。また、このような極端に広い電磁放射の発生に対する統一的な説明も提示する。

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