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光学的にアクセス可能な決定論的電子核スピンレジスターを有するダイヤモンド・ナノフォトニック・インターフェース

Nature Photonics 18, 2 doi: 10.1038/s41566-023-01332-8

量子ネットワークのスケーラビリティーに関する現代の課題は、高い光子効率と長寿命キュービットを併せ持つ量子ノードを開発することである。今回我々は、スピン-1/2 117Sn核のスズ-空孔中心を持つファイバーパッケージ・ナノフォトニック・ダイヤモンド導波路を提示する。電子スピンと核スピンの相互作用によって、特徴的な452(7) MHzの超微細分裂が起こった。これは、光の自然線幅を16倍上回り、98.6(3)%の忠実度で直接的な光学的核スピン初期化と、80.0(1)%の忠実度でシングルショット読み出しを可能にしている。今回のデバイスは、導波路からファイバーへの抽出効率が57(6)%であり、5光子イベントの実用的な検出が可能になる。我々は、そのフォトニック性能と光学的に初期化された核スピンを組み合わせることによって、外部磁場を用いずに、11(1)%のコントラストのスピンゲート単一光子非線形性を実証した。スケーラブルな量子ネットワークを追求するに当たり、こうした機能によって、今回のナノフォトニックインターフェースが汎用量子ノードとして位置付けられる。

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