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電気四極子第二高調波生成によって明らかになった磁性ワイル半金属における二重磁気秩序

Nature Photonics 18, 1 doi: 10.1038/s41566-023-01300-2

対称性の破れと電子トポロジーは、トポロジカルに非自明な物質の二次非線形光学応答において、共によく現れる。電気双極子の寄与による二次非線形光学効果は、空間反転対称性の破れた極性ワイル半金属において広く調べられているが、時間反転対称性の破れた中心対称性の磁性ワイル半金属においては、電気双極子の寄与が完全に抑制されるため、ほとんど研究されていない。今回我々は、磁性ワイル半金属Co3Sn2S2における電気四極子の寄与による光学的第二高調波生成(SHG)の実験的実証について報告する。我々は、SHGの回転異方性の温度依存性を追跡することによって、2つの磁気相転移を捉えており、TC,1 = 175 K、続いて TC,2 = 120 Kにおいて、SHG強度の増大とその回転異方性パターンの回転の両方が見られた。TC,1およびTC,2の近傍におけるSHGの強度と回転異方性の向きについてフィッティングされた臨界指数によって、TC,1の磁性相は三次元イジング型面外強磁性であるが、TC,2の磁性相は三次元XY型all-in–all-out面内反強磁性であることが示唆された。今回の結果は、中心対称性の磁性ワイル半金属における電気四極子SHGの検出と探索の成功を示しており、ひいてはそのバンドトポロジーとの関連性に関する今後の研究への道を開く。

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