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連続深度ホログラフィーおよび三次元ボリュメトリック・ディスプレイ向けの光シート

Nature Photonics 17, 5 doi: 10.1038/s41566-023-01188-y

コンピューター生成ホログラフィーによる高品質三次元(3D)シーンの投影は、仮想現実や拡張現実、ヒューマン・コンピューター・インタラクション、双方向的学習に求められている目標である。三次元物体は、光路方向に垂直に二次元(2D)シーンを次々と重ねることによって、1枚のホログラムから構成されることが多い。しかし、シーン間の空間的間隔は、基本的にホログラムの開口数によって制約され、生成された3D像の軸分解能と奥行き知覚が制限される。今回我々は、ディスプレイスクリーンの面に対して垂直な2Dシートに所望のシーンを投影するため、光路方向に沿って物体の連続再構成が可能になる新しいタイプのホログラムを提案する。このために、我々は、対象シーンを糸状の光、すなわち自在に伝搬方向にエンベロープを局所的に構造化できる非回折性の鉛筆状ビームのアレイに分解した。我々は、空間光変調器を用いて、ホログラムに垂直な面に2Dシーンを投影し、複数の2Dシートを平行に重ねることによって、高い忠実度と低いクロストークで3D物体を構成した。この種のコンピューター生成ホログラフィーは、現実的な3Dホログラフィーへの新しい道を開くとともに、ウエアラブルスマートグラス、携帯機器、広角ボリューメトリック・ディスプレイに展開できる。

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