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リングレーザー干渉計を用いて測定した地球の自転速度の変動

Nature Photonics 17, 12 doi: 10.1038/s41566-023-01286-x

正確なナビゲーションやジオロケーションには、地球の瞬間自転速度を正確に知ることが不可欠である。恒星日の長さの変動は、地球の流体(すなわち大気、水圏、雪氷圏)と固体地球の間の運動量交換に起因する。全球的に分布し独立した多くのさまざまな質量輸送現象が関与しているため、地球の自転への影響は予測不可能であり、継続的に測定する必要がある。今回我々は、地球の自転速度のわずかな変化を、120日間にわたる連続測定で、5 ppbレベル、すなわち数ミリ秒の分解能で観測したことを報告する。我々は、地殻に強固に固定した、サニャック構成で動作するリングレーザー光干渉計に基づく自立型慣性測定法を用いた。1日1回しか測定できない全地球的航法衛星システム受信機の全球ネットワークや超長基線干渉法とは対照的に、この大規模ジャイロスコープは、各データ点について3時間積算する。

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