Article

共振器のないねじれ利得媒質におけるサブメガヘルツのスペクトルディップ

Nature Photonics 16, 7 doi: 10.1038/s41566-022-01015-w

高分散光物質相互作用に起因する非常に狭い光学スペクトル的特徴は、分光法、スローライト、高精度センシングなどのさまざまな応用に不可欠である。最終的に損失によって制限される固体系において、サブメガヘルツに近い特徴、すなわち、最大で10億を超えるQ値を得ることは困難である。今回我々は、共振器を用いずに室温で調整可能なサブメガヘルツのスペクトル的特徴を実現する新しい方法を提示する。我々は、偏光固有モードが周波数に依存するねじれ複屈折媒質における利得増強偏光プリングを利用している。我々は、商用の紡糸繊維におけるブリルアン利得を用いて、0.72 MHzのスペクトルディップを実験的に実現した。これは、これまで報告された中で最も狭い後方ブリルアン散乱のスペクトル的特徴である。さらなる最適化によって、線幅を0.1 MHz未満に縮小できる可能性がある。今回の方法は、単純で幅広く応用でき、オンデマンドの調整可能性と高い選択性をもたらし、マイクロ波フォトニックフィルター、スローライトやファストライト、光センシングなどさまざまな応用がある。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度