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マルチバンド高調波分光法による光駆動バンド構造の観測

Nature Photonics 16, 6 doi: 10.1038/s41566-022-01010-1

強い光物質相互作用は、サブフェムト秒時間スケールで量子系をプローブし操作する能力を一変させ、固体中の電子流のペタヘルツ速度での全光制御への道を開いた。格子サイトにおける電圧降下が固有のバンドギャップエネルギーと同程度になると、そうした制御には、一般的に、1オングストロームあたり約数ボルトの範囲の電場振幅が必要になる。この領域では、強い光物質相互作用によって、電子的特性と光学的特性が著しく変化し、結晶のバンド構造が劇的に変化する。しかし、そうした変化の特定と評価は、未解決の問題である。振動電場が駆動場サイクルの範囲内で変化すると、バンド構造は追随するのだろうか、またどうすればそれを明らかにできるのだろうか。今回我々は、この基本的な疑問に取り組み、レーザーによって誘起される隣接伝導バンド間のバンドギャップの閉鎖をプローブする、全光分光法を提示する。今回の研究によって、強く駆動された結晶における非線形光物質相互作用と有効バンド構造におけるサブサイクル変化の関連が明らかになっている。

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