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時間的ウォークオフ誘起散逸2次ソリトン

Nature Photonics 16, 2 doi: 10.1038/s41566-021-00942-4

最近、多くの応用が動機付けとなって、Kerrソリトンやコヒーレント周波数コムの生成に関する広範な取り組みが行われている。しかし、Kerr(3次)非線形性は、本質的に弱い。それに対して、光共振器における強い2次非線形性から、ソリトンを形成する有望な代替手段が得られると予想されている。今回我々は、ポンプとシグナルの間の著しい時間的ウォークオフの存在下において非定常光パラメトリック増幅による散逸2次ソリトンの形成を実証し、大幅なパルス圧縮(40倍を超える)を伴う第2低調波生成を低いポンプパルスエネルギー(約4 pJ)で実現している。そうした2次ソリトンは、正常分散領域と異常分散領域の両方において、低フィネス共振器で形成されている。我々は、集積プラットフォームに拡張したときに、今回実証した2次ソリトンの性能を大幅に向上させ、効率の高い極端なパルス圧縮を実現し、超低エネルギーピコ秒スケールポンプパルスから始めて数サイクルソリトンパルスを形成する方法を提示している。

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