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830 kmのファイバー上でのツインフィールド量子鍵配送

Nature Photonics 16, 2 doi: 10.1038/s41566-021-00928-2

量子鍵配送(QKD)は、物理ベースのプロトコルを用いて、情報理論的に安全な鍵を遠隔地のピア間で共有するための有望なソリューションを提供する。量子物理学の法則によると、信号を運ぶ光子は、量子セキュリティーを維持するために古典的な光学技術によって増幅または中継することができない。そのため、チャネルの伝送損失によって実現可能な距離が制限され、これが大規模な量子暗号ネットワーク構築の大きな障壁となっていた。本論文では、140 dBを超えるチャネル損失に耐え、833.8 kmの距離を確保できる実験的なQKDシステムについて報告する。このシステムは、ファイバーベースのQKDの新記録を達成した。さらに、最適化された4フェーズのツインフィールドプロトコルと高品質のセットアップにより、同距離での従来の記録よりも2桁以上高いセキュアキーレートを実現した。今回の結果は、1000 kmのスケールで信頼性の高い効率的な地上量子暗号ネットワークを構築するためのブレークスルーとなる。

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