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超放射によって駆動されるフォトニック量子エンジン

Nature Photonics 16, 10 doi: 10.1038/s41566-022-01039-2

ナノスケールやマイクロスケールの熱エンジンの性能は、量子力学的現象の助けを借りて改善できる。最近、熱リザーバーが1つであってもカルノー限界を超えてエンジン性能を向上させるために、量子コヒーレンスを伴う熱リザーバーが提案されている。しかし、これまでのところ、物理的実現には成功していない。今回我々は、原子と光子真空からなる単一の熱リザーバーを用いて、超放射によって駆動されるフォトニック量子エンジンの原理証明の初の実験的実証について報告する。量子コヒーレントな重ね合わせ状態に準備されたリザーバー原子は、共振器を横切る際に超放射を受けた。このことが、有効エンジン温度の約40倍の増大につながり、1に近いエンジン効率が得られた。さらに、観測されたエンジン出力は、原子注入速度に対して二乗のオーダーで増大した。今回の研究結果は、量子力学的熱移動やエンジン出力の向上に利用でき、熱浴に埋め込まれた量子コヒーレンスで動作するフォトメカニカルデバイスの開発への道を開く。

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