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ソリトンマイクロコムの量子光学

Nature Photonics 16, 1 doi: 10.1038/s41566-021-00901-z

ソリトンマイクロコム(位相同期微小共振器周波数コム)は、分光法、LiDAR、光コンピューティングなどの集積フォトニクスにおける数種の古典的技術の基礎となっている。コム全体にわたる多モードエンタングルメントが予測されたにもかかわらず、ソリトンマイクロコムの量子光学の実験的研究は困難である。今回我々は、二次の光子相関を用いて、集積炭化シリコン微小共振器におけるソリトンマイクロコムの基本的な量子過程を調べた。我々は、安定なソリトンの時間格子がコヒーレント光の混合体からしきい値未満の多モードガウス型状態を分離できることを示し、その状態についてall-to-allのエンタングルメントを実現できると予測する。今回の研究は、ソリトンに基づく多モード量子リソースへの道を開くものである。

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