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スケーラブルな数サイクルのエルビウムファイバーレーザーによる、6オクターブの光周波数コム

Nature Photonics 15, 4 doi: 10.1038/s41566-021-00778-y

ヘテロダイン超解像度イメージング、広帯域赤外顕微鏡、タンパク質構造決定、スタンドオフ微量ガス検出には、紫外から赤外までをカバーする、コヒーレントでコンパクトかつロバストな光源が望ましい。要求の厳しいこうした問題に対処するために、周波数コムは、絶対周波数精度をサブフェムト秒のタイミングおよび波形制御と組み合わせて、高分解能、高速、広帯域の分光を可能にしている。今回我々は、ロバストで低雑音のエルビウムファイバー(Er:fibre)技術を用いて、単一サイクルに近いパルスを生成するスケーラブルな光源を実証する。我々は、0.56 MWのピークパワーによって、紫外域(350 nm)から中赤外域(22,500 nm)までの6オクターブにわたるコムを生成し、0.86 PHzの帯域幅で1010の分解能を達成した。また、LiNbO3、GaSe、CdSiP2の2次非線形性によって、シンクロトロンを超える同時輝度を有する位相的に安定した赤外超短パルスが得られ、一方でLiNbO3のカスケード非線形性によって、4オクターブ(0.350~5.6 μm)が同時に得られた。我々は、こうした進歩によって、基礎的および応用的な分光法、顕微鏡法、位相感応型非線形光学が可能になると予想する。

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