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高ピーク出力・短パルス動作のための利得セクションと損失セクションを二次元的に配置したフォトニック結晶レーザー

Nature Photonics 15, 4 doi: 10.1038/s41566-021-00771-5

半導体レーザーにおける高ピーク出力(数十~数百ワット以上)短パルス(数十ピコ秒以下)動作の実現は、アイセーフ高分解能リモートセンシングや非熱的超微細材料加工を含む最先端の応用に不可欠である。しかし、安定な高ピーク出力・短パルス動作を可能にする機構を、従来の半導体レーザーに導入することは困難であった。今回我々は、利得セクションと損失セクションを二次元的に配置することで、高次モードにおけるレーザー発振を抑制してレーザー不安定性を回避しつつ、基本モードにおける高ピーク出力・短パルス動作を可能にするフォトニック結晶レーザーを提案する。我々は、このコンセプトに基づいて、直径400 μmのデバイスを用いてわずか3~4 Aの注入電流で約20 Wの高ピーク出力と約35 psの短パルスを実験的に実現するとともに、直径1 mmのデバイスにおいてさらに高い(300 Wを超える)ピーク出力を達成できる可能性があることを理論的に予測している。今回の結果は、上述の用途のための次世代レーザー光源の実現に寄与するものである。

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