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伝搬フォノンポラリトンと有機分子の振動強結合の実空間観測

Nature Photonics 15, 3 doi: 10.1038/s41566-020-00725-3

ファンデルワールス物質におけるフォノンポラリトンは、非常に強い場閉じ込めと長寿命に起因して、中赤外周波数において光物質相互作用を強く増強できる。従って、フォノンポラリトンには、分子との振動強結合の可能性がある。振動強結合の始まりは、フォノンポラリトンナノ共振器を用いて分光学的に観測されたが、実空間において伝搬モードとの振動強結合を解像した実験はない。今回我々は、薄いファンデルワールス結晶(六方晶窒化ホウ素)の伝搬フォノンポラリトンと隣接する薄い分子層の分子振動の間で振動強結合を実現できることを、ナノイメージングによって実証する。我々は、近接場ポラリトン干渉法を行い、振動強結合が、分散に顕著な反交差領域がある伝搬ハイブリッドモードの形成につながり、負の群速度での伝搬が見いだされたことを示す。数値計算によって、ナノメートルの薄さの分子層と、数層ファンデルワールス物質のフォノンポラリトンについて振動強結合が予測された。このため、伝搬フォノンポラリトンは、超高感度オンチップ分光法や強結合実験の有望なプラットフォームになる可能性がある。

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