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高効率発光ダイオードのためのペロブスカイトナノ結晶における総合的な欠陥抑制

Nature Photonics 15, 2 doi: 10.1038/s41566-020-00732-4

金属ハライドペロブスカイトナノ結晶(PNC)のエレクトロルミネッセンス効率は、欠陥形成を抑制できるとともに電荷キャリア閉じ込めを増強できる材料戦略が欠けていることによって制限されている。今回我々は、表面欠陥がより少ない(非発光性再結合を抑制する)より小さな単分散コロイド粒子を生成する(電子と正孔を閉じ込め、発光性再結合を促進する)1ドーパントアロイング戦略を報告している。ホルムアミジニウム臭化鉛ペロブスカイトにグアニジウムをドープすることによって、バルクの溶解度が制限される一方で、PNCにおいてエントロピー安定化相が形成され、より多くのキャリアが閉じ込められたより小さなPNCが得られる。余分なグアニジウムは表面に偏析し、配位不足のサイトを安定化させる。さらに、表面を安定化させる1,3,5-トリス(ブロモメチル)-2,4,6-トリエチルベンゼンが、臭化物空孔回復剤として適用された。その結果、電流効率が108 cd A−1(外部量子効率23.4%)の高効率PNC系発光ダイオードが得られ、半球レンズを用いると電流効率が205 cd A−1(外部量子効率45.5%)まで上昇した。

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