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ゼロに近い誘電率を有するナノ共振器による非常に強いプラズモン–フォノン結合

Nature Photonics 15, 2 doi: 10.1038/s41566-020-00731-5

光と物質の結合の強さが分子の振動周波数に匹敵する非常に強い振動結合は、分子間相互作用やゼロ点揺らぎのプロービング、共振器によって調節された化学反応の利用、中赤外スペクトル領域の新規デバイス開発に新たな機会をもたらす。今回我々は、モデル極性媒質(SiO2)で満たした、誘電率(ε)がゼロに近いナノ共振器を用いて、フォノンとギャッププラズモンの超強結合を実証している。我々は、古典的モデルと量子力学的モデルを提示して、観測されたプラズモン–フォノン超強結合現象を定量的に説明し、最大で共振周波数の50%のモード分裂(正規化結合強度η > 0.25)を実証している。今回のウエハースケールのナノ共振器プラットフォームを用いれば、超強結合の応用にさまざまな振動遷移が利用できるようになる。

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