Letter

非線形ファイバーモード混合による高強度数サイクル可視パルスの直接生成

Nature Photonics 15, 12 doi: 10.1038/s41566-021-00888-7

高エネルギー極短パルスは、現代の超高速科学に不可欠である。Nisoliたちは、1996年の影響力の大きい論文において、ガス充填中空ファイバーを用いて初の高強度パルス圧縮を実証した。超高速アト秒研究に端を発するこの技術に関して数多くの科学的研究が行われているが、今回我々は、まだ調べられていない、中空コアファイバーモードの非線形混合に基づく数サイクル可視光の生成機構を特定した。我々は、市販のイッテルビウム・レーザーを用いて、パルス長が入力パルス(波長1035 nm、175 fs、1 mJ)の約40分の1である4.6 fsの20 μJパルス(中心波長約600 nm、約2サイクル、ピークパワー約4 GW)を生成した。従って、今回の方法では、さらなるポスト圧縮を必要とせずに、数百フェムト秒長の赤外パルスを可視周波数の単一サイクル領域に直接移した。我々は、今回の知見の強力な応用として、数光サイクルの時間分解能の小型多色ポンプ・プローブ装置を提示する。

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