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POP(phase-of-phase)アトクロックによるサブクーロン障壁トンネリングの完全な特性評価

Nature Photonics 15, 10 doi: 10.1038/s41566-021-00842-7

アト秒光パルスの生成、光電子回折、ホログラフィーなどのさまざまな超高速現象が生じるレーザー誘起電子トンネリングは、高強度場物理やアト秒科学の基礎となっている。これまでの実験では、単色楕円偏光レーザー場によって構築されたアトクロックを用いて、場がピークになる瞬間に、すなわち導関数対時間に関してレーザー電場と形成されたポテンシャル障壁が定常的であるときに主に形成された一部の特定の電子軌跡について、トンネル速度、出射位置、出射速度、遅延時間が測定されてきた。粒子と波動の二重性の観点から、量子トンネル物理の中核である古典的に禁制なトンネル障壁の下では、電子位相の測定が行われていない。今回我々は、電子のサブ障壁の位相と振幅を含む、トンネルダイナミクスのロバストな測定について報告する。我々は、アトクロック技術と二色phase-of-phase(POP)分光法を組み合わせて、角ストリーキング関係を正確に較正し、急速に変化するポテンシャル障壁を操作することによって非定常トンネルダイナミクスを調べた。このPOPアトクロックによって、二色相対位相の測定位相と、検出器上であらゆる最終運動量を持つ光電子についてのイオン化の瞬間が直接関連付けられ、虚数トンネル時間と障壁下の蓄積位相の再構成が可能になる。POPアトクロックによって、強い光物質相互作用における基礎量子ダイナミクスを調べる時間分解アプローチが得られる。

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