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大面積ペロブスカイト近赤外発光ダイオード

Nature Photonics 14, 4 doi: 10.1038/s41566-019-0559-3

ペロブスカイト発光ダイオード(PeLED)の性能は近年急速に向上しており、今ではエレクトロルミネッセンス効率が20%に達している。しかし、これまでのデバイスは小面積を特徴としており、デバイス間で著しい性能のばらつきを示すことが多い。今回我々は、最適ではないデバイス性能が不十分な正孔注入に起因することと、よりイオン化ポテンシャルの小さい正孔輸送ポリマーを使用すれば、デバイスの電荷バランス、効率、再現性を向上できることを示す。我々は、ITO/ZnO/PEIE/FAPbI3/poly-TPD/MoO3/Alデバイス構造を用いて、電流密度57 mA cm−2および放射輝度57 W sr−1 m−2において20.2%の外部量子効率(EQE)で動作する799 nmの近赤外PeLEDを報告する。デバイスのEQEの標準偏差はわずか1.2%であり、高い再現性を示している。900 mm2の大面積デバイスは12.1%という高EQEで動作し、皮下深部組織の照明や心拍数モニタリングなどの医療用途に適していることが示されている。

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