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多機能メタ表面システムを使った単一ショット定量位相勾配顕微鏡法

Nature Photonics 14, 2 doi: 10.1038/s41566-019-0536-x

透明な試料の定量位相イメージング(QPI)は、多様な生物医学応用に不可欠な役割を果たしており、こうしたシステムを小型化すれば、ポイント・オブ・ケア(臨床現場)とin vivoでの応用に定量位相イメージングを採用できるようになる。今回我々は、従来の微分干渉コントラスト(DIC)顕微鏡に着想を得た、2層の誘電性メタ表面層に基づく小型の定量位相勾配顕微鏡(QPGM)を提案する。誘電性メタ表面が多機能で小さいため、QPGMは、3つのDIC画像を同時に撮影して、単一ショットで定量位相勾配画像を作る。メタ表面光学系の体積は、1 mm3のオーダーである。さまざまな位相分解能サンプルでの画像化実験によって、92.3 mrad μm−1を上回る位相勾配感度と単一細胞分解能で、定量位相勾配データを取得する能力が立証された。今回の結果は、ラベルフリー細胞イメージングとポイント・オブ・ケア装置向けの小型QPIシステムの開発における、メタ表面の可能性を示している。

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